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テキサスが燃え上がる カネロvsトラウト

2013年4月19日

先月辺りから世界のボクシング界はてんやわんやである。毎週がビッグマッチ、好カード、そしてビッグマッチ。もちろん日本でも世界戦の連発に大型ホープの地上波中継などなど話題が目白押しで、先週何があったのか思い出すのが大変なほどだ。そして今週末もファン垂涎のビッグイベントがやって来る。日本での注目度はドネアvsリゴンドーに及ばないが、興行の規模はこちらが上だ。当日テキサス州のアラモドームには3万8千人の大観衆が押し寄せることになる。メキシコのニューヒーローvsいぶし銀のアメリカンサウスポー。業界人やファンの予想も真っ二つに別れる極上のマッチアップがもうすぐリングの上で炸裂する。

canelo-trout (1)イベントの「主役」はもちろん若干22歳のWBC王者サウル・“カネロ”アルバレス(41勝30KO1分)だ。メキシコにおける彼の人気はそれはもう絶大であり、ボクシングの枠を超えて国民的スターになろうとしている。そしてそのための最大の試練がこのトラウト戦と言えるだろう。これまでカネロが誰かと戦うたびに必ずあの相手は格下だ、階級が下だ、ピークを過ぎているなどと槍玉に挙げられていた。それらはまったくもって正論だった。しかしこのトラウトは本物である。その本物相手にボクシング界の次期スーパースター候補は果たしてどう戦うのか。「俺は自分がベストであり準備ができているということを証明したいだけだ」

カネロはメキシカンとしては重量級のSウェルターで活躍するが、そのスタイルはほぼ伝統的なメキシカンスタイルそのものだ。ジャブが伸び、レバーブローやアッパーカットが強烈で、傘に着ればコンビネーションでグイグイ押してくる。最近では細かいフットワークやボディワークの面でも進歩を見せ、まさに一流の風格を漂わせつつある。最新ファイトとなるホセシト・ロペス戦では、タフな相手を容赦の無い連打で再三倒し貫禄のTKO勝利を飾ってみせた。弱点は自分の距離、タイミングを掴むまでがやや緩慢で手数が少なく、相手の先手を許しがちなところか。トラウト相手にこの弱点をそのままさらけ出した場合ズルズルと12ランドをコントロールされる危険もある。だがテキサス州という場所柄、大観衆のほとんどはカネロを熱烈にサポートするメキシカンたちだ。彼らの声援が若きヒーローを輝かせるのだろうか?

↑カネロvsロペス戦ハイライト

このカネロを相手に絶対の自信を見せるのが27歳のWBA王者オースティン・“ノー・ダウト”トラウト(26戦全勝14KO)だ。身長、リーチ、アウトボクシングの技巧でメキシカンを上回るこのアフリカン・アメリカンは2年前にカネロの兄リゴベルトを空転させ王座を獲得。その後イマイチ地味な存在に甘んじていたが、昨年12月にビッグネームのミゲル・コットを翻弄し判定勝ちしたことで一気にメインストリームに踊り出た。そして人生最大のビッグマッチであるこの舞台を掴んだのである。「俺は154ポンドで最高のファイターだ。最後に自分の手が挙がることを一切疑ってないぜ」

トラウトは典型的なアウトボクサーだ。柔らかく滑らかに動き回り、、パンチを避けることも当てることも実に巧みで卒がない。懐の深いサウスポーという利点を最大限に生かし、相手を空回りさせつつ的確にダメージを与えて主導権を握ることに長けている。誰にとってもやりやすい相手ではない。また一方で相手が下がった時には見栄えの良い連打をまとめてしっかり痛めつけることの出来る真っ当な攻撃力もある。この攻撃力を甘く見て強引に攻めていけば手痛い洗礼を浴びることになるだろう。しかしこの階級のアウトボクサーとしてはスピードは最上級とまでは言えず、一流のファイターであれば詰められない相手ではない。トラウトにとって有利なのは、彼は元来日陰の存在であるがゆえにこのビッグマッチでも「客受け」を意識して戦わなくてもいいということだ。つまり先週のリゴンドーと同じ立場であり、どんなつまらない展開になっても勝てばいいのである。この点が恐らくは勝ち方を意識しているだろうカネロとは違う。

↑トラウトvsコット戦ハイライト

この試合の予想は非常に難しい。カネロは誰もが認めるようにこれまでの対戦相手に不足があり、一方のトラウトもコット以外の対戦相手がゴージャスだったとは言えない。またコットにしてももはやベストではなかったという声もある。そういう意味では両者とも真の意味で自分を証明してはいない。トラウトのサイズ、技巧はカネロにとって未知であり、カネロのパワー、連打力はトラウトにとって未知である。このファイトはだからこそ面白い、極上の若者同士の潰し合いなのだ。

カネロは兄の仇を討つべくこの試合を「パーソナルな戦い」と呼びこれまでにない闘志を見せている。一方のトラウトも待ちに待った大舞台を前に燃えたぎっている。記者の間ではこの「メキシカンヒーローvsアメリカンサウスポー」という図式をかつてのチャベスvsウィテカーやバルガスvsライトにダブらせる者もいる。チャベスvsウィテカーにいたっては会場も同じアラモドームだった。この時はウィテカーが優勢のまま試合を終えるも結果は無情なドローが宣告された。バルガスも接戦の末やや幸運な判定を拾った。果たして歴史は繰り返されるのだろうか?

 

勝敗予想アンケート結果:トラウト勝利53票(判定50票、KO3票)、カネロ勝利46票(判定24票、KO22票)、引き分け3票

皆さんご投票ありがとうございました!

 

管理人の適当予想:カネロ判定勝ち

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