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ロシアW世界戦・衝撃の結果 ポヴェトキン、レベデフ、ジョーンズ

2013年5月18日

アレクサンドル・ポヴェトキンvsアンジェイ・ワウチク

WBAレギュラー王者ポヴェトキンにとってこの試合は絶対に負けられない戦いだ。もちろん世界戦に負けていい試合などないのだが、今回はいつもとは話が違う。この防衛戦に勝つことを条件としてあのウラディミール・クリチコとの統一戦に進むことが決まっているからだ。先日行われた入札では衝撃的な2330万USドルの値でロシアの大富豪が落札。つまり試合が実現すれば一人あたり1000万ドル以上のファイトマネーが保証される破格の舞台が設定される。だがそれもここで負ければ全てが水泡と帰す。

挑戦者はポーランドからやって来た無敗で無名のワウチク。余程のマニアでも「誰それ?」となるであろうローカルファイターながら27戦全勝の戦績と195センチの体格というハッタリの効いた数字、その上でポヴェトキンがメガファイトを前に浮き足立っていればあるいは番狂わせも、という声は一応一部にはあった。しかしいざ試合開始のゴングが鳴ると挑戦者はガードを固めてへっぴり腰のジャブを突きながら逃げ回るばかり。追いかけ回す王者が2Rに早くも右クロスでダウンを奪うと3Rには二度のダウンを追加し試合終了。前座で繰り広げられた歌やらダンスやらの長ーい余興は何だったのかと言いたくなるようなあっけない結末だった。ワウチクが世界の舞台に返り咲くことは二度とないだろう。いくらなんでもヘボすぎる。

さてこの勝利によっていよいよ超ビッグマッチのポヴェトキンvsクリチコ弟が開催される運びとなった。試合直後に発表されたターゲットは10月5日、モスクワのオリンピスキ・スタジアム。収容人数7万人の超大ハコだ。無事実現すればボクシング史に残るマッシブな興行になるだろう。ウラディミール優位は動かない所ではあるが、久しぶりにヘビー級の世界戦にふさわしいビッグなイベントを楽しみに待ちたい。

決戦のとき来る。

決戦のとき来る。

 

デニス・レベデフvsギジェルモ・ジョーンズ

衝撃的な、という言葉では足りないほどの衝撃的な一戦になった。2013年のアップセットオブザイヤー候補に上がることは確実。しかもファイトオブザイヤーランキングでも10位前後には顔を出すだろう激闘だったのだからたまらない。僕を含めてこんな結末を予想できた者はほとんどいないのではないだろうか?

正王者レベデフは現在のクルーザーでも最高の強打者だ。その豪腕はまさにハンマーのような破壊力を誇り、並み居る強豪を力づくでバッタバッタとぶち倒してきた。対する休養王者ジョーンズは、かつてはSウェルター級で世界挑戦に失敗し何をトチ狂ったのかクルーザーまで上げて世界を獲ったある意味奇跡の男である。しかし近年は強烈な試合枯れに直面し、2008年にタイトルを獲得してから約五年間でこれが三度目の試合という閑職ぶり。41歳の年齢、計量時に笑いを誘ったたるみきった腹。一体どこに勝機があったというのだろう。

だが試合は誰も予想だにできなかった展開になっていく。いつも通り腕力でねじ伏せようとするレベデフに対しジョーンズは柔らかい体を活かしたスナッピーなパンチで対抗、早くも初回にレベデフの右目から血が流れ落ちる。その後レベデフはますます圧力を強め幾度となくビッグショットを41歳の顔面に叩きつけるが、ジョーンズは一向に効いた素振りを見せない。25勝19KOの豪腕を何度も食らっているのになぜかピンピンしているのだ。それどころかジョーンズの巧みなボディショットや右を貰い続けたレベデフが失速を始める。そのうえ右目が醜く腫れ上がっていき試合続行すら危ぶまれる状態に。5Rはジョーンズのワンマンショー。一方的に打ちまくられる正規王者の姿に会場のファンのみならず誰もが目を疑った。

それでもここで諦めないのが世界王者の意地だ。6R以降、死力を振り絞って強打を振るいまくったレベデフはポイントではむしろリードすることに成功する。だがその代償はあまりに大きかった。精魂尽き果てたレベデフは11R、ジョーンズの連打でリングをさまようと最後は軽く触れたような左で崩れ落ちレフェリーストップ。どのパンチが効いたというよりも命の燃料全てを燃やし尽くした、そんな終焉だった。この闘志は賞賛されるべきだろう。

それにしてもジョーンズのパフォーマンスはちょっと信じ難い。あの腹で、41歳で、ブランク1年半でどうしてこんな軽やかな動きができるのか? なぜパンチが効かないのか? まるっきり理解不能である。とりあえずパナマ人らしい体の柔軟さがダメージを軽減させているというのはわかるが、それにしたって驚異的と言う他はない。まさか次の試合がまた1年半後ってことはない……よね?

そしてもう一つ衝撃的だったのが宇宙人的に腫れあがったレベデフの右目だ。↓の画像はほとんどグロ画像なので注意してご覧頂きたい。放送禁止レベルではなかろうか。

 

 

 

 

 

 

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6件のコメント
  1. KOKO permalink

    アレクサンドル・ポヴェトキンvsアンジェイ・ワウチク見たんですが、リングのロープの下にスポンサーの広告が置かれていて、それがリングの内側まで入ってきてしまっている部分があったのが気になりました。
    アウトボクシングをしたいワウチクの足に実際ぶつかっていたことが何度か有り、疑問に感じました。
    あんなの初めて見ましたが、ひどくないですかね?アレ。

    • ああ、あれは駄目ですね。あれは良くない。
      ただしこれが初めてかというと全然そんなことはなく、これまでにも国を問わず何度か目にしています。記憶が正しければ日本でもあったと思います。(どの試合かというのは全く覚えていませんが……。)選手にとっては酷い話ですが、お金を出しているスポンサーには逆らいがたいということなんでしょうね……。

  2. ハル permalink

    浜田さんも指摘してましたが、ジョーンズはウェルターやSウェルターの頃とボクシングスタイルがほとんど変わってないんですよね。普通、階級を上げたり、年齢を重ねればスタイルは変わるものなのですが…。
    それにしても、あのプヨプヨの腹回りであれだけキレのあるパンチが打てるジョーンズ…本当に謎です。

    • 太っててもキレがあるといえばジェームス・トニーですが、トニーはいかにも才能の塊という動きをしていたのにジョーンズはずっと野暮ったい。でも勝つ、という。なんだかさっぱりわからないですね。

  3. 黒猫 permalink

    こんばんは。
    ジーコさんの記事を読んで興味をもち、レベデフVSジョーンズ戦をみてみました。
    ラウンド間のスロー画像を見ると、ジョーンズは良いパンチをくらいまくりなのですが、なぜか腫れ上がるのはレベデフの顔ばかりでジョーンズはびくともしてない、という何とも変な試合。
    とはいえ、たしかに激闘で、観てよかった試合でした。

    • ジョーンズの体質は謎だらけですね。結果的にはレベデフの硬さとジョーンズの柔らかさが勝敗を分けたのかもしれません。必ずしも硬いから良くないというわけでもないのですが。
      あまり期待していないカードから好勝負が生まれるのもファンとしての醍醐味の一つですね。

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