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ホプキンスはかく語りき

2014年11月14日

Boxing: Hopkins vs Kovalev

――敗戦直後のリング上にて

マックス・ケラーマン「バーナード、今夜は何が起こったのですか?」

バーナード・ホプキンス「より優れた男はコヴァレフだった。彼は素晴らしいゲームプランを持ち、良い距離を保ち、被弾を受けた時には下がって過度の打ち合いを避けた。彼はリーチと距離を活かし素晴らしくテクニカルに戦った。優れた技巧と辛抱強さがあった」

ケラーマン「私達は49歳の人間がこのような大舞台でどう戦うのか知りませんでした。なぜならそんな前例はどこにもないからです。トレーナーのナジーム・リチャードソンは序盤あなたによりアクティブに動くよう言いましたが、そう出来なかったのはなぜですか?」

ホプキンス「コヴァレフが良いゲームプランを持っていたからだ。俺が自分のファイトをやろうとすると、コヴァレフはステップバックして打ち合いをさせなかった。ナジームは私にジャブを突け、頭を上げろと言ったが、コヴァレフはジャブに右カウンターをかぶせてきた。それは大きなファクターだった。彼は自分の戦術に徹した。彼は長くこの世界で活躍するだろう。俺は誰とでも戦う、戦いに来る彼のような男をリスペクトする。なぜならそれこそボクシングのあるべき姿だからだ。そしてそれこそが我々ゴールデン・ボーイ・プロモーションとHBOが定めるこれからのスタンダードなんだ。もう冷戦は終わった。GBPと他の全てのプロモーターはベストファイターとベストファイターとを戦わせる。今夜がその始まりだ。今日あなた達は統一戦を見た。ファンは一つのタイトル、一つのベルトを求めているんだ。俺個人についての話は、どうせこの先も聞く話だからいいだろう?」

ケラーマン「それはつまり、あなたは自分のキャリアを終えたということですか?」

ホプキンス「いや、これから話し合うことがたくさんあるという意味さ。今すぐに自分の次については明かせない。どうするかは50-50だよ。だけど俺は誰よりも多くのことを成し遂げてきた。俺はボクシングを代表する男だ。今は考える時だ。今はすべて50-50だよ」

ケラーマン「バーナード、あの最終ラウンド、あなたは逃げもせずホールドもせず、一方コヴァレフは全てを出し尽くしてノックアウトを狙ってきました。彼はこの階級で最大のパンチャーで最高のファイターです。その彼があなたの顔面にいくつものクリーンショットを浴びせました。あなたはどうやってそんな攻撃を受けきったのですか? そしてあなたはなぜクリンチするのではなくそのような形でファイトを終えることを選んだのですか?」

ホプキンス「なぜなら俺はイカれているからさ(笑)。いや、いや聞きな。ファンはファイトを見たいんだ。逃げまわる男を見たいんじゃないんだ。俺は打ち合いがやりたかった。奴が打ちに来たからだ。そしてそれこそがファンが見たがっているものなんだ。それこそがファンがお金を払う理由なんだ。それこそが、ファイトこそが俺がファンに見せたかったものなんだ。おめでとうセルゲイ」

 

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