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敗れてなお偉大なり コヴァレフvsホプキンス

セルゲイ・コヴァレフvsバーナード・ホプキンス

現代の生ける伝説バーナード・ホプキンスがついに完敗を喫した。過去に6度負けているホプキンスだが、再三傷めつけられ最終回ではストップ寸前にま で追い込まれた末でのフルマーク判定負けという結末はこれまでのどんな黒星とも比較しようがない。“クラッシャー”コヴァレフは、妖怪バーナード・ホプキンスを 初めてクラッシュした男としてますます羽ばたいていくだろう。

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リゴンドーはなぜ試合ができないのか

ギジェルモ・リゴンドーは現代世界最高級のボクサーである。この命題に異論を持つ者はほとんどいないだろう。アマチュア時代の勝ち星は400を優に超え、2つの世界選手権金メダルと2つの五輪金メダルを獲得。プロ転向後は無傷の14連勝による世界タイトル二団体統一を果たし、まともに落としたラウンドすら数えるほどしかない。完璧な技術と緻密な戦術。機械のような精密性とジャッカルに例えられる瞬発力。およそつけいる隙の見当たらないこの男には、しかし致命的な弱点がある。試合が組めないのだ。今年7月マカオでのソッド戦以降は音沙汰なく、WBOが暫定王座の設置を決めたことが報じられた

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しかしなぜ最高峰のボクサーである彼が試合を組めないのだろうか。ファイトが退屈だからテレビ局に嫌われる、勝ち目がないから挑戦者が現れない、そのような理由が語られてきたが、普通の防衛戦すら組めないのは少々不自然だ。なにもHBO、Showtimeだけがテレビ局ではないし、世界ランクは持っていても資本力に欠ける選手は割と多い。そういう選手が安値のオファーで絶対王者に突っ込んでいくなんてケースは歴史上山ほどあったし、逆に相手側からのオファーを受けて敵地で防衛戦を行うという手もある。リゴンドーにはその手の試合でさえも組めないものなのだろうか? ここではもう少し突っ込んで彼の現状を検証してみよう。

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考察:ドネアvsウォータース

ノニト・ドネアの鮮烈なノックアウト負けは、とりわけ日本のボクシングファンに大きな驚きと落胆をもたらした。長谷川穂積を打ち破ったモンティエルを切り伏せ、切り札たる西岡利晃を粉砕したアジアの雄は、日本における人気と評価という点で他のどんなビッグネームにも劣らない存在だった。そんなドネアもリゴンドーに敗れて以降の2戦が不出来だったことは論を待たないが、戦前から危機を予想されたウォータース戦におけるスピードと切れ味は素晴らしいものだった。ドネアは敗戦後「これほどハードに練習した事は今までになかった」と語ったが、恐らく本当だろう。避けられなかったモチベーションの低下に対し、自らの尻を鞭で叩くように奮い立ち本来のスタイルを取り戻したことが序盤2ラウンドのめまぐるしい攻防から存分に伺える。その左フックには火薬が宿っていた。

しかしドネアは完敗を喫した。しかもその敗因は戦前に危惧された体格差、フィジカル差によるものだけではない。驚くべきことにジャマイカの斧男は、技術面においてもフィリピンの閃光を傷めつけてみせた。

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2013年怒涛のビッグノックアウト15連発!!

正月休みも終わりでテンションが落ちているそこのあなた。わしもじゃ、わしもじゃよ……。というわけでテンション爆上がり間違いなしの2013年鮮烈KOを手当たり次第集めてみました。あなたが選ぶノックアウト・オブ・ザ・イヤーはどれ?

※表示がかなり重くなっているので、古いPCをお使いの方はご注意下さい。

 

アドニス・スティーブンソンvsチャド・ドーソン

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特選プロスペクト総まとめ Part 2

Part 1ではある程度キャリアを積んだ成熟済みのプロスペクトを取り上げた。このPart 2ではまだまだ未知数の、しかし大きな可能性が詰まった駆け出しの新鋭達をピックアップしていく。気が付けば実に総勢28名! さすがにキリがないので画像やリンクは省略します……。

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特選プロスペクト総まとめ Part 1

2013年はボクシング史に燦々と輝くビンテージ・イヤーになった。次から次へと繰り出されるビッグマッチ、好カードの数々と期待に違わぬ熱戦の連続。これほど最初から最後まで楽しめた1年はどれほど久しぶりだろうか? もちろん今年の総括をするにはまだ東京・大阪それぞれで開かれる大晦日興行の結果を待たねばならないが、21世紀に入って以来最高のボクシングイヤーの一つだったということは自信を持って断言できる。

ではこの盛り上がりは黄昏の斜陽スポーツが最後に見せた儚い打ち上げ花火だったのか? 違う。その証拠に、次世代を担ってくれるであろう一級のホープたちが次から次へとプロのリングに現れているのだから。

本ブログでは2014年中にも世界獲りに挑むかもしれない成熟したホープをPart 1で、今後の成長が期待できるフレッシュな新星をPart 2で取り上げて行きたい。二つのカテゴリーの間に明白な線引きはない。プロで一戦しかしていないのにPart 1に属する「あの男」もいるし、試合数は多くともまだ当分下積みが続きそうな若手はPart 2に挙げている。

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スターへの道いかに ゴロフキンvsスティーブンス結果

2013年も残すところあと6分の1。信じ難いことだが、もうそんなにも時間が経ってしまった。それにしちゃ暑すぎないか? なんて話は置いといて、この時期になるとファイトオブザイヤーやファイターオブザイヤーの議論がにわかに活気を増してくる。カザフの怪物ゲナディ・ゴロフキンはそうしたトークの対象になるだろうか?

答えはNOだ。最近の彼の試合はあまりに一方的すぎて決して年間最高試合の候補には上がらない。そして対戦相手の質を考えた時――いかに世界戦4勝という実績を残したとはいえ――年間最優秀選手の栄冠に選ばれることもないだろう。しかし、この一年で最も新たなファンを掴んだ選手、最も鮮烈にブレイクした選手という物差しならばこのGGG、他の誰にも劣ってはいない。今やゴロフキンにかかる期待の大きさは大変なものになりつつある。今年の締めくくりとなるカーティス・スティーブンス戦、これはゲナディにとって通算4度目、今年3度目のHBO登場だ。HBOデビューとなったプロクサ戦では互いの知名度不足故に悲惨な視聴率をマークしたカザフの王者だが、試合のたびに強烈なインパクトを残し着実に世界的な注目度を増しつつある。

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